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マングローブの伝言〜南の島から街へ

宮崎匠さん撮影

 

あなたは、マングローブ林のことを知っていますか?

 

マングローブ林は、世界で最も生物多様性に富んだ生態系を形成している一つにもかかわらず、FAO(国連食糧農業機関)は1980―2005年の年平均で、0.7%の割合で減少していたと報告しています。


マングローブ林を好きになってくれませんか?と誕生したのが「マングローブ林ファンクラブ(Mangrove Fanclub)」です。沖縄やインドネシアのバリ島に住んでおられるたくさんの方々の協力を得て活動していますが、今回は、同ファンクラブ認定カメラマンの方々と楽しく、マングローブの写真展示会「マングローブの伝言〜南の島から街へ」を開催します。ぜひ、お越しくださいませ。お待ちしております。

 

撮影:山岸 ひな子

 

■期間:2017年7月14日(金)〜19日(水)11:30〜18:00

 

■出展者:

安富祖圭司(沖縄本島) Keiji Afuso (Okinawa main island)
大西サトミ(バリ島) Satomi Onishi (Bali island)
宮崎匠(西表島) Takumi Miyazaki (Iriomote island)
八重山海斗(石垣島) Kaito Yaeyama(Ishigaki island)
山城定和(沖縄本島) Sadakazu Yamashiro(Okinawa main island)
山岸ひな子(武蔵野) Hinako Yamagishi(Musashino)

Special thanks 
書浪人 善隆(沖縄本島) Syoronin ZENRYU(Okinawa main island)
伊藤麻由子(沖縄本島) Mayuko Itoh(Okinawa main island)
 

 

同展示会では、ポストカード、Tシャツ、他の「マングローブ林ファンクラブ」の新グッズも販売(マイ袋持参で)
同展示会で、 グッズなどの売上金から運営費等をのぞいたお金を、寄付金として、国際マングローブ生態系協会(ISME)(http://www.mangrove.or.jp/)、もしくは国際マングローブ生態系協会が管理する(仮称)西表島自然保護基金を通し、今、危機に直面している沖縄県で最長の西表島の浦内川の生物多様性を保全するための研究費などに使っていただきます。寄付金箱のものは、そのまま、もちろん、寄付に回します。 

 

撮影:八重山 海斗



撮影:大西 サトミ

 

撮影:安富祖 圭司

 


■Mangrove NEWS 西表島・浦内川

取水パイプを取り除いてください!

世界自然遺産の候補地になっている西表島なのに、今、なぜ、浦内川なのか? 実は、浦内川の生物多様性を失ってしまうような大変なことが起こっているからです。


二年前、「大好きだった浦内川だけど・・・」に書きましたが、浦内川の上流のマリユドゥの滝つぼ近くから総延長約15.2kmの取水パイプが設置されたからです。私にとっては大好きな川ですが、日本魚類学会自然保護委員会が、環境大臣と竹富町町長へ出した「沖縄県西表島浦内川からの取水に関する質問状(2015年6月1日)」と「沖縄県西表島浦内川からの取水計画の再検討を求める要望書(2015年6月24日)」によると、浦内川ってとても貴重な魚がたくさんすんでいる川だったのです。


要望書の一部を抜粋させていただくと、「本河川(浦内川)には気水魚、淡水魚を合わせて約400種もの魚類が記録されており、日本一、絶滅危惧種の多い河川でもあります。しかも、このうち44種は絶滅危惧種(IA、IB、II類)とされ、これは全国の絶滅危惧種(汽水・淡水魚類)の26%にあたり、日本一、絶滅危惧種の多い河川であります。また、軍艦石から上流のマリウドュの滝の間の約1.5kmの渓流域には、危機のランクが最も高い絶滅危惧IA類が7種(タニヨウジ、カワボラ、ウラウチフエダイ、ニセシマイサキ、ヨコシマイサキ、シミズシマイサキ、ツバサハゼ)も生息しています。このうちのタニヨウジとツボサハゼを除く5種は、日本では浦内川だけに生息する希少種です。さらに下流汽水域には、17種の絶滅危惧IA類が生息し、このうちの1種、ウラウチイソハゼは、世界で唯一、浦内川河口のみに生息します。」とのことでした。


また、私が読んだ大好きなマングローブ関連の本である「カニのつぶやき」(小菅丈治著・岩波書店)の中(P56〜P58)の「母なる浦内川」の部分には「イリオモテメナガオサガニが西表島の浦内川の河口で発見され、トゥドゥマリハマグリと同様にこれまでのところ他所から報告されていないということは、浦内川の河口が「唯一無二」の場所であることを示している。」との記述があります。


前記の質問状によると「干ばつ時の緊急対策としての異常渇水時のみ、日量500トンの取水を行う計画とのこと」のようですが、干ばつの時は水量も少なくなっているので、素人の私にでも十分に理解できる環境アセスメントが必要だと思っております。その理由は、私が聞き及ぶところでは、渇水時ではない時の水量を基準にして、日量500トンの取水は環境に影響がないとのことのようです。


住民のために必要であれば取水することもやむを得ないのかもしれませんが、西表島にはたくさんの河川があるのですから、日量500トンの水の取水が貴重な浦内川の魚類にどのような影響をもたらすのか、アセスメントをする必要があるのではないでしょうか。一度失われたものは、二度と元には戻せない、あるいはそのためには長い年月がかかることを私たちはこれまでに学んできたのではないでしょうか。


沖縄タイムズ(2016年9月8日)によりますと環境省などは「奄美・琉球世界自然遺産候補地科学委員会」で西表島の全体の66%に当たる18,967ヘクタールを自然遺産候補地に推薦する方針を示したとあります。浦内川については、国立公園の「特別保護地区」や「第一種特別地域」になっている上流部分は候補地に入っていますが、中流・下流部分は候補地にはなっていませんでした。でも、前述の要望書によると「下流汽水域には、17種の絶滅危惧IA類が生息し、このうちの1種、ウラウチイソハゼは、世界で唯一、浦内川河口ののみに生息します。」とあるのです。


貴重な魚類がたくさん生息する浦内川が、「なぜ、こんなことになってしまったのか」と考えを巡らせる時、これまで以上に大量の水を必要とする大きな理由の一つは入域観光客の増加によるものと思えてなりません。


主人と浦内川の下流探索に行こうとした時、ヤエヤマヒルギなどのマングローブが生える地帯の入り口に、オキナワハクセンシオマネキが沢山いたので躊躇していると、主人が「大切な自然だから、そこに踏み込むのは止めよう!」と言いました。そうなのです。自然には入域する人の数に容量があって、容量を超えて入域すると自然は壊れてしまうのではないでしょうか。


カナダでは、開発した都市部の周辺に手つかずの自然を残し、週末などにリフレッシュに行くと聞きました。さて、私たちは、「どこにリフレッシュに行って、心を取り戻せば良いのでしょうか」と問いかけたとき、私は真っ先に西表島を挙げたいと思っています。 


私にとって「西表島」はそんなところなのです。世界自然遺産の候補地から浦内川の下流域は外れていますが、世界で類をみない河川の一つが浦内川なのですから、「しっかりとした環境アセスメントをするまで、取水することを止め、今すぐみっともないパイプを取り除いてください」と言いたいのです。どうぞ、ご協力くださいませ。